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何かと心配になりやすい元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

睡眠に関するあらゆる嘘とホントを吟味してくれた研究のお話です

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こんにちは、なすびです。

 

今回は『睡眠』に関するお話です。

 

「〇〇であることが研究でわかりました!」っていう学説は年々アップデートされていくので、「○○が身体に良いっていう話がいつの間にか否定されてた!!」なんてことが起こったりするんですよ。(ブルーベリーが目にいい話とか)

 

もちろんこれは睡眠に関しても同じことが言えるんですが、今回は世に回ってる睡眠に関する嘘とホントを吟味した研究が面白かったのでまとめておこうと思います。(P)

 

 

 

睡眠に関する20の神話

これは2019年の研究になるんですが、まず研究チーム曰く

広く信じられている信念の中には人々の健康を向上させる行動を促進するものもあるが、エビデンスと整合性のない信念は睡眠の健康を悪化させる可能性がある。

とのことでして、確かにいろんな人が情報を発信できる世の中になった以上、根拠のない説を整理しておかないと実は体によくないことを体にいいと思ってやり続けてた!なんてことになりかねないわけです。

 

でもって、この研究では睡眠の専門家10人がさまざまな文献を元に睡眠に関する神話を議論してもらってるんですが、ここでいう神話っていうのは

 

  1. 研究結果が矛盾していたり、根拠として弱い
  2. 研究が進んでおらず放置されちゃってる

 

といった感じで、この情報が真実として定着したら健康に悪影響があるかもしれないというものを洗い出してくれてました。

 

そんな睡眠のエキスパートが吟味した睡眠に関する神話は以下の20項目です。

 

睡眠時間に関する神話

 

1.いつでもどこでも眠れることは健康な証である:電車の中で居眠りしてしまったりするのは睡眠不足の表している

 

2.成人が健康な状態を保つためには5時間またはそれ以下の睡眠時間しか必要としない:ショートスリパーのように寝る時間が少なくても問題ない人もいるが、ほとんどの成人は7〜8時間ほどの睡眠時間がベストとされている

 

3.脳と体はより少ない睡眠でも同じように機能するように学習していく(睡眠時間が少なくても平気になっていく):体内時計のずれや睡眠負債に適応する個人も中にはいるが、結果としてがんリスクや死亡率が高くなる傾向にある

 

4.大人は年をとるにつれて睡眠時間が長くなる:健康的な高齢者が歳をとるにつれて睡眠時間が長くなるという証拠はない

 

5.眠れば眠るほど身体にとってメリットがある:健康な人でも睡眠時間が8時間を超えると死亡率が上がる傾向にあったり、体内の炎症レベルが高くなる研究がある。しかし8時間以上の睡眠でパフォーマンスが上がるような知見もあったりするため、一概に言えない部分がある。(専門家もこれは嘘だ!と判断する人がちょっと減った)

 

 

6.一晩睡眠不足になるだけで生涯の健康に悪影響がある:睡眠不足で一時的に認知機能は下がるが、今後十分な回復が取れれば元に戻る可能性はある

 

 

 

睡眠のタイミング編

7.睡眠はどんなタイミングで取ろうが問題はない:夜間に働き、日中に睡眠をとる人は結果的に睡眠量が少なく、睡眠の質が低いという研究がある

 

睡眠中の行動編

8.目を閉じてベッドに横たわることは睡眠と同じくらい良いことだ:睡眠で横になることと目を閉じて横になることは体温などの変化が違うため、体への影響も異なる。また寝たいタイミングで眠れなくなる可能性もあることから、根拠があるとは言えないんだそう。

 

9.なかなか寝付けない場合はベッドにとどまって睡眠に戻ろうとするのが最善である

これは『刺激制限療法』の観点から考えると寝付けない時は寝床から出よう!というのが定番だったりします。

 

10.いびきはパートナーにとっては迷惑だが、いびきをかいている本人にはほとんど無害である:心血管疾患リスクが上がるため無害とはいえない

 

11.熟睡であれば寝てる時に動くことはほとんどない

寝返りすることがあっても睡眠としては正常である

 

睡眠に関する日中の行動編

12.1度のアラームで起きるよりは、スヌーズで少しずつ目を覚ましていくのが良い:睡眠が途切れ途切れになることは、精神的柔軟性の低下や気分の低下などに関連している

 

13.夜に眠れないことがある場合、午後に昼寝をすることは十分な睡眠を得るための良い方法である:不眠症で夜に眠れない人の場合、夜に眠れない分を昼寝で補おうとすると、より夜中に眠れなくなる可能性がある

 

睡眠前の行動編

14.寝る前のアルコールはあなたの睡眠を改善する:眠り酒で睡眠の質が下がっちゃうのは有名ですよね。

 

15.睡眠のためには涼しい寝室よりも暖かい寝室の方が良い:暑くて蒸れるくらいの温度で睡眠を取ろうとすると睡眠不足に関連している

 

16.十分な睡眠をとっていても退屈だと眠くなる:講義や会議などの退屈な活動は眠気を誘発すると考えられてますが、これも特に根拠なし。参加者に60時間ベッドの上で退屈な時間を過ごしてもらった研究では、与えられた24時間のうち7時間より長く睡眠を取っていたが、ずっと眠っていたわけではなかったとのことなので、普段の睡眠の質が悪い可能性がある

 

17.ベッドでテレビを見るのは寝る前にリラックスするのに良い方法である:科学的な根拠はないし、寝る前のブルーライトで睡眠の質が下がる可能性もある

 

18.寝る前の4時間以内に運動すると睡眠の質が下がる:

これは専門家の間でも意見が割れてるんですが、過去のメタ分析を参考にすると激しいスポーツでなければ寝る1時間前に運動しても問題はないっていう研究もあり。また運動が睡眠にいい影響を与える部分もあるため完全に否定は出来ない。

 

脳機能と睡眠の関係編

19.睡眠中に脳は活動していない:レム睡眠中なんかは目が動いてたり、記憶の処理なんかもしてるため活動していないわけではない

 

20.夢を覚えていることは良い睡眠の兆候である:睡眠の健康と夢の関係を調べた研究の数が少ないすぎるため根拠にかける

 

 

 

ということで以上が睡眠に関する20の神話でございました。ちなみに満場一致で嘘だ!ってなったのは「睡眠中は脳は活動してない!」って話だけだったんですが、その他で意見が割れたものを見ていくと、

 

  • 週末に寝坊することは十分な睡眠を確保するための良い方法である
  • 夜中に目が覚めるのは睡眠不足のサイン
  • ペットと一緒に寝ると快適で睡眠の質が向上する
  • 起きて運動するよりも寝ている方が健康上良い

 

休日に寝溜めは出来ないとかっていう説は聞いたことあるかもしれませんが、専門家の間では意見が割れる結果になってましたね。

 

まあ今のところ上記20項目は嘘な可能性が高いので、頭の片隅に置いておいておくとよさそうな感じです。