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不安症元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

人と食事をすると1人の時より食べすぎる!と言いますが、具体的にどんな相手だと食べすぎるのか?というメタ分析の話

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こんにちは、なすびです。( ˙꒳˙ )

 

今回は『他人と食事に行った時、ついつい食べすぎちゃうケースってどんな時?』なんてことを調べてくれてる系統レビューとメタ分析が出てたので、まとめておこうと思います。

 

ひとまず過去の研究では『人と食事をすると1人の時より食べすぎる!!』なんて傾向がわかってるんですけど、この研究では特にどんな相手と食事をすると食べすぎるのかについて細かく調べてくれてる点が面白かったです!( ˶˙ᵕ˙˶ )

 

 

 

親しい人との食事で、カロリーを23%余分に取るかも

これは2019年に発表された研究になりまして、過去に行われた『食事選択』に関する適格な42件のデータをまとめて1つの大きな結論を出してくれてます。(P)

 

集められた研究に関しては観察研究の知見が多めなので質としてはボチボチな感じですが、サンプル数も約10000人と多い方なので、参考にはなりそうな感じです。

 

ということで、ますはメタ分析の結果から見ていきますと、

 

  • 一人で食事をしているときと比較して、友人と食事をする方が多くの食事を選択して食べる【効果量 d = 0.76; 95%CI: 0.48, 1.03、Z = 5.32; P < 0.001】
  • 見知らぬ人やあまり親しくない人と食事をした場合は、食事の摂取量にそこまで影響はなかった【効果量 d = 0.21、95%CI: -0.10、0.51、Z = 1.32;P = 0.19】

 

ということで、メタ分析だと『友人と食事をすると1人の時より食べすぎる!』という結果が出てて、効果量の数値を見てもかなり影響が大きいみたい感じです。

 

「では具体的どのくらい食べすぎるのか?」について単一の研究を見る限りだと、友人、家族、または同僚といった親しい人達と食事は一人で食事をした場合と比較して、最大で23%カロリーの摂取量が増加するんだそう。イメージ的にはいつもなら牛丼並盛でお腹いっぱいになるけど、何故か大盛りをペロッと食べれちゃう感じですね。

 

ちなみにテレビを見ながらといった『ながら食い』は食べ過ぎの原因になる!って話も聞いたことがあると思うんですけど、ながら食いと比較しても摂取量が14%増えることも分かってるみたいです。

 

でもって、この研究では「親しさといあった観点以外も食事は摂取量にどんな影響を与えてるのか?」について調べてくれてるのが面白いんですけど、

 

  • 人数の違い:食事をする人数が2人、3人、4人、5人、6人以上の場合は、それぞれ41%、53%、53%、71%、76%の食事サイズが大きくなりやすい
  • 食べるものの違い:大勢の人と食事をすると肉の摂取量が多くなり、高脂肪や甘味によって食欲がブーストされがち
  • 男女での違い:女性は男性がいる食事の場合、食事の摂取量は増えにくくなるが、一方で男性の場合は特に影響はない
  • 体型の違い:太りすぎ・肥満の人が痩せた人と食事をする場合、1人の時にくらべて食事の摂取量が18%少ない

 

とのこと。特に最後の2つは初対面の人が食事グループにいるほど、「相手にいい印象を与えたい!!」と思う心理が働いて、少食になりやすいんだそうです。

 

 

 

相手に合わせて食べる量が増えるのは、信頼関係を保つため??

この研究だと、何で相手に合わせて食事の量を変えるのか?について『進化論』の観点から考察してるところも面白くて、研究者曰く、

狩猟採集社会においては、他の人よりも多く食べることは相手を侮辱することにつながり、人間関係の悪化から最終的に食料を安全に確保出来る可能性が低下することになる。

〈中略〉

そのように協調性を保ちつつ食事をするときには、グループ内の他人と同じくらいの量を食べることが簡単な解決策かもしれない。

〈中略〉

食事の共有によって社会的な円滑化が起こるという示唆は、なぜそれがお互いによく知っている個人に限定されているのかを説明するものでもある。もちろんほとんどの人間はもはや狩猟採集者ではなくなっているが、それにもかかわらず、かつては効率的な採餌に役立っていた近縁的なメカニズムが、私たちの食行動を導き続けている。実際、食物が豊富にある食生活の風景への急速な移行は、これらの継承された採餌戦略がもはやその究極の目的を果たさないことによって、進化のミスマッチの形態を生み出し、今では不健康な食事摂取に強力な影響を及ぼしていると考えられる

とのこと。かなり長いですが、元々相手と同じくらいの食事をすることは相手との信頼関係を育むために非常に重要な概念があって、僕らの遺伝子はそれを受け継いでるがために、特に親しい関係との食事の時は相手に合わせるように食事の量が増えることが多いと。

 

ただ一方で食事の量に困ることのない現代では、本来生き延びるために獲得した食事の摂取量による信頼関係の育みが悪い方向に働いて、カロリーの過剰摂取に繋がる機能になってる感じですね。つまり自分の中の本能的な部分が現代の環境とミスマッチを起こしてるわけですね。

 

まぁもちろん親しい人と食事をすることは幸福度が上がるといったプラスな側面もあるので『太りたくなければ1人で飯を食え!』と極端なことは言えそうにもないんですけど、

 

ひとまずは

 

  • 友人や親しい間柄との食事はどうしてもカロリーの過剰摂取になりやすい
  • 大勢で食事をするほど、摂取量が増える可能性があるのでダイエット中は大勢のパーティの時なんかは特に注意
  • 太りたくなけれ、テレビとかスマホ見ながら食べない

 

というポイントを抑えてもらえると良いのではないでしょうか。カロリーの計算とかしてる人は、友人の食事は多めに見積もっておくとダイエットが失敗しにもつながりにくくなりそうです。(*¯ㅿ¯*;)