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何かと心配になりやすい元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

【仕事を続けるストレス VS 失業のストレス】悪影響が大きいのはどっち??


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こんにちは、なすびです。( ˙꒳​˙ )

 

「ストレスの原因が主に仕事にある!」って方は多いと思うんですけど、そんな悩みを解決する手段の一つとして考えられるのが転職や離職といったところかと思います。

 

ストレスの原因が職場の環境にあるのであれば離れてしまうのが手っ取り早いのは間違いないですが、かといってすぐに行動に移せるのか?と言われると人によっては難しい話でもありまして、

 

  • 確かに退職すれば人間関係や業務内容のストレスからは解放される
  • 一方で金銭が得られなくなるストレス、新しい環境に飛び込むストレス、無職になることで個人的なアイデンティティが喪失するようなストレスが発生する

 

といったふうに、辞めたら辞めたで別のストレスがやってくることを考えると、このまま働き続けたほうがいいのかもしれないという気分になり、結局転職しないままでいるケースもあるわけですね。

 

まぁこういう状況に陥った時のアドバイスとしては「無理に仕事続けて体を壊したら元も子もない!!」なんてフレーズを耳にするかと思いますが、辞めることで失うものもたくさんある以上、どこまでやばかったら退職のような行動をするべきなのか?と線引きするのが難しかったりしますよね、、、。

 

もちろん個人的に体を壊したら元も子もないって話は賛成なスタンスでして、この辺は過去に『メンタルヘルス的に確実に仕事を辞めるべきケース』について紹介をさせております。でもって今回ですが、その続きとして『仕事を続けるストレスと失業のストレスってどっちが体に良くなさそうなの?』ってことを調べてた研究がありましたので、まとめておこうと思います。

 

「仕事辞めようと思ってるけど、イマイチ踏ん切りが付けられない!」という方は、どの辺で線引きをすればいいのか役に立って良さそうな感じです。

 

 

 

仕事を続けるストレスのほうが健康への害が大きいかも

これは2015年の研究になりまして、過去に行われた『仕事とストレス』に関する375件の研究から的確な13件の観察研究をピックアップして、一つの結論を出した系統レビューになってます。(p)

 

サンプル数は約91000人とそこそこ多いですが、出版バイアスが調節されてなかったり、集めた横断研究の結果を表すスケールがかなりバラバラなので、データの質としてはそこまで高くない感じです。ただこの手の系統レビューはかなり珍しいので、単一の研究を見るよりは参考にはなるのかと思う次第です。

 

ちなみにこの研究では仕事や失業のストレスとうつ病といった精神疾患、胃の痛みや高コレステロールといった体調、心疾患リスクや死亡リスクといった健康関連のリスクについて比較した24の分析をチェックしてくれてるんですが、大まかな結果を見ていくと、

 

  • 仕事のストレス、失業のストレスはどちらも精神疾患リスクやメンタルヘルスに強く関連している
  • 胃の痛み、高血圧、高コレステロールといった体調不良に関しては仕事のストレスにおいて関連が強かった
  • 失業して将来の不安がストレスは継続してる場合、冠状動脈性疾患リスク、死亡リスクが高くなる

 

ということで、メンタルのダメージはどちらも大きそうな関係なんですけど、胃の痛みのような体調不良、病気のような影響については仕事と失業のストレスで若干差がありそうな感じなんですね。ちなみに男女といった性別で違いはなかったとの事なんですが、高血圧に関しては男性の方が関連が強かったんだそう。

 

「なんだかどっちもどっちだな〜」という印象ではありそうですが、この研究の結論としてはどちらかと言えば仕事のストレスは失業よりも健康面に脅威をもたらす可能性があるとのことでして、研究者曰く

仕事の不安と健康に焦点を当てた縦断的研究では、仕事の不安によって急性的な健康への悪影響があるのはもちろんのこと、不確実性の継続的といったストレスへの慢性的な暴露が最終的に健康を損なう可能性があります。

とのこと。胃の痛みのように比較的すぐ現れる健康被害もあれば、慢性的なコルチゾールの分泌が体をじわじわと蝕み、将来的な病気の発症リスクも上がる可能性があること点を考えると、失業の方がマシなのではないかということになりそうです。

 

 

 

仕事のストレスがどのくらいのレベルなら辞めるべきなのか??

『仕事のストレスの方が体悪そうだ』なんて結論にはなってますが、「それってどのレベルのストレスよ、、、」っていうのがわかりにくいのて、過去の研究を参考にもう少し具体的なボーダを見ていこうと思います。

 

  • 2005年の研究:仕事における不安の多い、業界の不安定、仕事のプレッシャーが大きいといった3つ以上のストレスを抱える職に就いている人々は、失業者と比較しても健康状態はほぼ同じだった。(p)
  • 2011年の研究:裁量権の低さ、仕事の複雑さ、仕事の不安、不当な給与を報告した労働者は失業者と比較して、メンタルの健康状態が悪い傾向にあった。また雇用されることによる健康上の利点は仕事の質に依存しており、失業状態から高品質の仕事に移行するとメンタルヘルスは改善されるが、失業状態から低品質な仕事に就職すると失業状態よりもメンタルが悪化した(p)
  • 2013年の研究:従業員の管理の煩雑さ、プレッシャーが大きい環境、不安が大きい、裁量権がない職場で働くストレスと失業のストレスを比較した場合、精神病リスクにそこまで違いはなかった。(p)

 

とのこと。差はあったりなかったりではありますが、どれも似たような要因で健康を害している感じではありますね。特にメンタルの悪化に関して言えば、

 

  • 仕事のプレッシャーが大きい
  • 自分に仕事を任せてもらえない、もしくは自分のやり方で仕事をやるという要素が一切ない
  • タスクが複雑すぎる
  • 給料があまりにも低い
  • 業界自体に需要が減少していて、経営が不安定

 

といったところがもろに当てはまってる人は、仕事をやめた方が健康上で得られるメリットのほうが大きくなる可能性がありまそうな感じです。

 

まあここまで条件がそろったら辞める人がほとんどでしょうけど、これに加えて上司があまりにもやばい場合なんかは、精神的なダメージでしばらく再起不能になる可能性もあるんで、ここまで来れば辞めるのとをオススメ致します。:(´◦ω◦`):