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不安症セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

子どものスマホ時間がやたら増えたけど、その辺の悪影響は大丈夫?という研究の話

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こんにちは、なすびです。( ˙꒳​˙ )

 

自粛期間の影響で何かとスマホなどで時間を過ごすことが増えておりますが、学校が休みの今、かなりの時間を画面内で過ごしているとかと思われます。

 

でもって、そんな悪影響が心配されるのが特に小さなお子様でしょう。「子ども頃からスマホやゲームってどうなの?」という議論は昔からされてますが、とある県では幸先を切って『ゲームは1日1時間!』といった条例をたててましたね。中々大胆なことをやるよな〜。

 

まあそんな判断が正しいのかどうかはさておき、誰もが画面内で過ごす時間(スクリーンタイム)が増えてしまう悪影響を心配しているわけなのですが、実際のところどのくらいヤバそうなの?ということを調べた研究がありましたの、まとめていこうと思います。

 

 

 

スクリーンタイムはそこまで悪影響ないんじゃない?

これは2020年にオハイオ州立大学が発表した研究になりまして、32000人の子どもたちを調査した観察研究になってます。(p)

 

この研究のざっくりした流れですが、

 

  • まず1998年に幼稚園に入学した19000人の子供たちのソーシャルスキル(社交性みたいなやつ)をチェック
  • 同じように2010年に幼稚園に入学した13400人の子供たちのソーシャルスキルをチェック
  • どちらの子供たちも5年生になるまで、追跡調査して、2つのグループの差を調べる

 

といった感じです。

 

要はFacebookが始まる前に入学した子どもたちと、インターネットが発達した時代の子供たちの社交性といった能力を比較すれば、スクリーンタイムの悪影響が分かるのでは?ということですね。

 

でもってそんな結果はどうだったのかと言いますと、

 

 

ということで、なんなら今の若者のほうがソーシャルスキルの発達レベルが高いといった結論になってました。どうやら若いときからスマホに時間を費やしたからといって社交性のようなスキルに目立った悪影響が出るわけではなさそうということなんですね。

 

研究者のダグラス・ダウニー博士によりますと、

私たちの研究から画面に費やされた時間が子供たちのソーシャルスキルを傷つけているという証拠はほとんど見つけませんでした。したがって、スクリーンでの時間が社会的スキルの成長に問題があるという証拠はほとんどありません。

ということ。

 

過度なスクリーンタイムでなければ、子供たちの社会的な能力に傷がつくということはなさそうな感じなんですね。うーむ、これは意外だ。

 

ただ2歳になるまでは時間を制限した方がいいかも

ただ一方で「幼い頃からスマホを見せるのもよくないんじゃない?」という研究がありましたのでこちらも紹介しておきます。

 

これも2020年の研究になりまして、『生後0か月から18か月のスクリーンタイムが自閉症といった精神障害の発症リスクにどんな影響を与えるのか?』を調べた観察研究になってます。(p)

 

調査の対象になった子供たちは2152人になりまして、

 

  • まずは生後12ヶ月のタイミングで、テレビやスマホといったスクリーンタイム、親と遊んでる時間、読書の時間、をチェック
  • 生後18ヶ月のタイミングで、同じような項目と自閉症に特徴的な症状をチェック(注意力の欠落など)
  • スクリーンタイムが自閉症の発症に関係があるかどうかを調べる

 

といった感じで、スクリーンタイムの多さと精神障害の発症リスクにどんな影響があるのかを比較して調べてくれたんだそう。

 

で、これまた結果を見ていきますと、

 

  • 生後18ヶ月までのスクリーンタイムの多さは、注意力の欠落といった自閉症リスクを4%ほど増加させる

 

とのこと。

 

この結果は『自閉症を発症する!』というわけではなく、自閉症のような兆候(注意力の欠落)が見られる割合が多かった!って事なんですけど、どうやら幼い頃からスクリーンタイムが多いと精神面に若干の悪影響があるんだそう。

 

でもって更に早産リスク(早産だと自閉症のリスクが上がる)を調整した上でさらに分析をかけると

 

  • 生後12ヶ月の時点でスクリーンタイムがあるかないかで比べると、自閉症リスクに差はない
  • 一方読書の習慣は、自閉症リスクとは関係がない
  • 親と遊ぶ時間が多いグループと少ないグループを比べると、多いグループの方が自閉症リスクが9%低い
  • 生後18か月の時点で、スクリーンタイムが1日3時間以下のグループと4時間以上のグループを比較すると、4時間以上のグループは注意力の欠落といった症状が出る可能性が11%高い

 

という感じで、4時間以上といった長すぎるスクリーンタイムになると流石に悪影響がありそうだよねという感じですね。またそれに伴って親と遊ぶ時間が減ると、さらにリスクが上がるというポイントは抑えて置いた方が良さそうです。

 

 

 

とりあえず全体な結論としては、

 

  • スマホを時間が長いからといって、社会的な能力に悪影響があるわけではない
  • しかし約2歳までの時点で、スクリーンタイムが長かったり、その影響で親と遊ぶ時間が少なかったりすると精神的な悪影響がありそう
  • 明らかにネットやゲームの時間が長すぎる場合は、社会的な能力に悪影響がある

 

という感じでしょうか。とりあえずお子様が2歳なるまでは、スクリーンタイムは意識した方がよさそうな感じですね。

 

ちなみに『子どもにとってベストなスクリーンタイムってあるの?』という話ですが、アメリカ国立研究所(NIH)よると、

 

  • 1日2時間を超えると子供の思考と言語テストのスコアが低くなる

 

という知見が出ているので、先の研究と合わせても、スクリーンタイムは長くても2時間から3時間の間に収めるのが良さそうな感じであります。

 

あとはプラスアルファで

 

 

といった、基本的な対策をやって貰えると良さそうな感じですね。

 

まあ他にも「いや目も悪くなるでしょ!」「見るコンテンツ内容によるでしょ!」なんていう懐疑ポイントもありますが、そこまで話を広げちゃうと収集が付かなくなっちゃうのでここでは詳しく触れません。ただ親子さまのストレスケアのためにも子どもをある程度スマホに夢中にさせておく必要もあるので、致し方ない部分もありましょう。

 

別の研究では、スクリーンでの時間が親離れの一環になったり、現実とネットのギャップを実感することが社会的な学びなる、という見解もありますし、どちらにせよスマホやゲームが悪だ!という極端な判断は出来なさそうな感じです。(p)

 

まぁ何事もバランスということで、とりあえずは上記の知見を抑えてもらいつつ、見て良い動画といった詳しいルールはご家庭によって決めて行くという形で、どうぞ宜しくお願いします。(  ˙꒳˙ )