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不安症セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

好きなことを仕事にしてはいけないのは何故なのか?

好きなことを仕事にするのは辞めておいた方がいい、という意外な理由とは?

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こんにちは、なすびです。

 

就職活動は一度経験しておりますが、その時に考えていたのは「好きなことを仕事に出来たら幸せなんだろうな〜」ということであります。社会に出れば、自分の時間ほとんどを仕事に費やすことになるので、「好きなことで仕事ができれば、お金はそこまでいいや」というスタンスで、仕事を探しておりました。正直今になって、この考え方で仕事を選んだのは失敗だったと思っております。( ;∀;)

 

そんな「好きなことを仕事に!」というキャリア選択は、Apple社を創業した、スティーブ・ジョブズさんによって広まった考え方をされております。「素晴らしい仕事をするための唯一の方法は、あなたがすることを愛することです」という有名なスピーチによって、普段僕らが何気なく取り組んでいる仕事や作業でも、「情熱や愛をもって取り組めば仕事ではなくなる!」という印象を与えてくれたわけですね。

 

が、そんな話に水を指すように「好きなことを仕事にすると、かえって辞めやすくなるぞ!」なんていう研究が面白かったのでまとめていこうと思います。正直就活する前に知りたかったな〜(泣)

 

好きなことを仕事にすると、最終的な幸福度は低くなる!

「好きなことを仕事にすると、最終的な幸福度が低くなる!」と主張するのは、2015年のミシガン大学の研究チーム。この研究では被験者を以下の2つのグループに分けております。(p)

 

  • 「自分が好きな仕事をした方が幸せだ」と考えているグループ
  • 「仕事も取り組んでいれば、好きになれる」と考えているグループ

 

でもって、「このような仕事への考え方が幸福度にどのような影響を与えるのか?」を調べてくれたわけなのですが、パッと見た感じは自分が好きなことをした方が、幸福度が高そうな印象があるものの結果は意外なものでした。

 

  • 仕事を始めた最初のうちは「好きなことを仕事に」と考えるグループの方が幸福度は高い
  • しかし1年から5年のスパンで考えると「好きなことを仕事に」と考えるグループの方が、年収や幸福度が低くなる

 

とのこと。

 

最初のうちは「好きなことを仕事に選んだ」という部分に幸福を感じるのはものの、あとはひたすら下り坂になってしまうんだとか。これは意外な結果になりましたね、、、。

 

 

好きなことを仕事にすると、心理的なギャップで辞めやすい

「なぜ好きなことを仕事にすると幸福度が下がるのか?」という問題ですが、これは仕事への期待度が高くなりすぎて、現実とのギャップに打たれ弱くなってしまうからなんだとか

 

確かにどんな仕事にもクレーム対応といった嫌な仕事はつきものですが、好きを仕事にしようと考えすぎることで、仕事での嫌な部分がより際立ってしまうみたいなんですね

 

でもって更に厄介なので、それによって好きで選んだはずの仕事が嫌いになってしまうという現象が起きやすくなってしまうことであります。

 

このような現象は科学的な研究でも一定の根拠が得られていたりします。2018年に行われた大学生を対象にした研究では、自分が興味のある学問について、2つの考え方を持つグループに分けております。(p)

 

  • フィットセオリー:自分が好きなことだけをやりたい(好きなことを仕事にしたい)
  • グロウスセオリー:自分が感心のない分野でも、好きになれる(嫌なことでもやっていくうちに好きになれるでしょ)

 

すでにお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、これは先のミシガン大学の研究のグループ分けにとても近いものになっております。

 

でもってそんな研究によれば、

 

  • フィットセオリーの考え方を持つグループは、自分が好きな学問では誰もが頑張って勉強できると思った。
  • しかしながら自分の学問が難しい、壁にぶつかってしまったと感じた時、一気に興味がなくなる傾向にあった

 

とのこと。

 

最初好きだな思っていても、フィットセオリーの持ち主であれば、壁を感じた時に好きじゃなくなってしまう可能性があるわけですね。

 

 

これを仕事選びに当てはめるとすると、

 

好きなことや興味のある仕事にしてみる

実際に自分のイメージしたものと違った場合、理想とのギャップにより挫折感を感じる

「本当はこの仕事好きじゃないかも」という迷いが生まれる

 

といった流れから、離職につながりやすい分けですね。

 

この辺は壁にぶつかった時に「人の笑顔にしたくて、この仕事にした」といった支えになるモチベーション、そして「興味は後からついてくる」という考えの持ち主でない限り、離職に繋がりやすくなるので注意が必要かと。

 

ここで僕自身の経験を絡めると、「好きなことなら賃金が低くても構わない」という点で選んだ仕事は、「この仕事好きじゃないかも」となった瞬間、嫌な仕事に変化。好きな仕事なら賃金は気にならないという動機が消滅するので、給料に不満を感じて辞めたい気持ちに拍車がかかってしまいます。

 

個人的な経験からも、好きなことを仕事にしようとする時は、この辺をしっかり考えた上で選ぶのがオススメであります。

 

「今の仕事が天職です」という人は、最初から天職と思ってなかった

「好きなことを仕事にしたい」というのは、同時に天職を見つけたいという思いがあるからこそだと思います。僕自身天職につきたいと躍起になっていた時がありましたが、しかしながら「今の仕事は天職です」という人に限って、最初は天職と思ってなかった人の方が多かったとのことなんですね。

 

これは2014年に54人の起業家を対象行われた調査になりまして、「起業家の努力の量が仕事への情熱にどのような影響を与えるのか?」といったもの。(p)

 

天職につくためには、最初から情熱が持てる仕事を選ぶ必要がありそうですが、研究結果は真逆なものでした。

 

つまり仕事に費やした努力が多ければ多いほど、仕事へに対しての情熱が大きかったということです。

 

これは仕事に対して真剣に向き合えば向き合うほど、仕事が好きになっていくということになります。つまり天職というのは自分の取り組みによって後から生まれるもので、今の仕事が天職と思っている起業家も、始めは仕事が好きではなかったんだとか。

 

個人的には好きな作品にお金をかければかける程、愛着が増える感覚に近いのかなと思いますが、結果的にどんな仕事でも自分の取り組み方次第で天職になるということですね。これは京セラを立ち上げた、稲盛和夫さんの「生き方」という本に書いてある内容に近いです。一流の経営者も無意識に実践して、天職を生み出したわけですな。

 

では仕事を好きになる方法ですが、1つの方法として「行動活性化療法」を取り入れてもらってもいいのかなと。今の仕事の中でも好きな部分を見極める、そして増やすにはどうしたらいいのか考えてみる、といったところから、天職にしていくアプローチをとって貰えるとよさそうな感じです。

 

まとめ

「好きなことを仕事にしようとするのってどうなの?」みたいなことについて書いてきましたが、まとめると

 

  • 単に「好きなことを仕事にしよう」とすると、現実とのギャップによって辞めたいとなりやすい
  • 天職は見つけるというより、今の仕事が天職になるように情熱を注いだ方が良い

 

といったところではないでしょうか。

 

「好きなことを仕事にする」というポイントから職業選択するのは1つのアプローチとしてはありだとは思いますが、今回ご紹介した「好きなことを仕事にすることのデメリット」を知っておく必要もあると思います。

 

また幸福度のポイントで言えば、お金で幸福を買えるのは間違いないので、「仕事は仕事と割り切って、魅力的ではないが高い給料の仕事につくことも選択肢としてありなのかと思います。もちろんブラック企業のような確実に健康を害するような環境は別なので、その辺も見極めて判断をしてもらえるといいのではないでしょうか。

 

仕事選びって難しいですね( ´ᯅ` )