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不安症セラピストがメンタルヘルスについて考える

ネガティブな思考は敵ではない、友だ!

こんにちは、なすびです。

 

今日は認知行動療法の一つとして、AWARWというものについてご紹介したいと思います。

 

テーマ

不安は誰にでもある感情だ。だから受け入れる練習をしよう!

 

  • その人の考え方でストレスは大きくなる!
  • そもそも認知行動療法って何?
  • ネガティブ思考には反発しちゃダメ、受け入れよう
  • 不安よ、Wellcome!

 

 

その人の考え方でストレスの大きくなる!

 

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メンタルの不調が複雑な要因で発生しているということは、今までブログで書いた通りです。一見「仕事がストレスの原因だ!」と思っていても、仕事のストレスをさらに強力にする要因が他にあるわけなんですね。それは仕事のストレスに対するその人の考え方だったり、栄養不足、睡眠不足、運動不足など、とにかくいろんな要因があるわけです。

 

いろんな要因の中でも割と大きなウェイトを占めるのが、考え方でしょう。ストレスをどう捉えるかによって、ストレスレベルにはかなり違いが出てきます。例として仕事でミスをした時の三人の考え方を見ていきます。

 

  • Aさん「やっちまった、俺はダメな人間だ」
  • Bさん「俺のミスじゃない、ダメな上司のせいだ」
  • Cさん「人間誰にでも失敗はある、次から頑張ろう」

 

考え方は人それぞれですが、メンタルへのダメージがそれぞれ違うのは何となく想像できるのではないかと。

 

この中だと真面目なAさんは自分を責めすぎてメンタルへのダメージが大きそうだし、Bさんは自分は責めないけど、周りのせいにしてイライラしてそうですよね。一番望ましいのは明らかにCさんで、失敗は受け入れつつも前向きな姿勢でいるので、ストレスによるダメージを最小に抑えている感じがしますね。

 

さてそれぞれのストレスの捉え方を例にして書いてみました。結局何が言いたかったのかというと、同じようなストレス下に置かれたとしても、捉え方によってメンタルへのダメージが変わっていくわけなんですな。

 

つまりストレスは捉え方によっては大きくもなるし、小さくもなるということでございます。

 

そんなわけでストレスを減らす効果的なアプローチは捉え方(考え方や認知)を変えていくことになるわけなのですが、これが中々大変。

 

何故なら考え方はその人の人生経験に大きな影響を受けているため、考え方は人によってクセがあるわけです。つまりネガティブなことを考えやすい人は、ネガティブ思考に特化した脳の形をしているわけです。これは右利きを左利きに直すくらい大変なことでして、改善していくには認知行動療法のようなものを地道にやっていくしかないわけですね。つまり中々時間がかかってしまうということです。(とほほ)

 

僕はAさんタイプの人間なので、Cさんの考え方になれるように頑張っております。時間はかかるものの確実に変化を感じてきているので、皆さんも一緒に頑張りましょう。

 

 

そもそも認知行動療法って何?

そんな考え方を変える手段として代表的なものが、認知行動療法(CBT)と言われるもの。

 

認知行動療法とはざっくりいうと、「自分の考え方がストレスになっている、だから考え方変えようぜ!」みたいな感じ。

 

例えば仕事でミスで自分を責めている人がいたとすると、

 

仕事で俺はミスばっかり、なんてダメな人間だ

本当にミスばかりだったのかを考えてみる(成功している部分もいっぱいあるんじゃない?)

事実と考え方を比較して見る(思っているより成功している部分も意外と結構あるじゃん)

メンタル改善

 

みたいな感じ。

 

このように自分の考えと現実に起こったことのギャップを埋めてることで、自分の認識を変えていく方法になります。この辺は就職活動中に死ぬほど苦しんだので、詳しくはこちらをどうぞ。

 

もちろん認知行動療法で必ずメンタルが改善するとは言い切れないものの、歴史的にはかなり深いものがあるし、臨床試験でも高い成果を上げているのは事実。より多くの人に効果が出やすいのは間違いないんですな。(1)

 

 

ネガティブ思考には反発しちゃダメ、受け入れて!

前置きが長くなりましたが、ここから「AWARE」というテクニックをご紹介します。

 

これは認知行動療法の父とも言われている、心理学者のアーロン・ベック氏が開発したもので、不安からくる心の負担を軽減するためのテクニックとなっております。(2)不安症で心配性な私も、このテクニックは中々重宝しております。

 

AWAREとはどんなものかというと、Accept(受け入れる)、Watch(観察する)、Act(行動する)、Repeat(繰り返す)、Expect(現実的な期待)の頭文字をとったテクニックです。それぞれのステップを通じて、ストレスを解消していく方法になっています。

 

⒈Accept(受け入れる)

まずネガティブな思考が浮かんだら反発するのではなく受け入れるところがポイント。「あ、今自分は〇〇に対して不安を感じたぞ」と考えたことを認識するイメージです。その時「不安は良くない!ポジティブにならなきゃ!」とか「いけない、また〇〇のことについて考えちゃった」のように、ネガティブな思考への反発はNG!ネガティブ思考への反発はさらなるストレスの原因になってしまうんですね。

 

この辺は「シロクマのリバウンド効果」のように「考えちゃダメだと思うほど頭に浮かんでしまう」というの人間の特性が関係しております。近年では物事をポジティブに捉え直すと言った、ポジティブ心理学の効果が若干怪しくなってきているため、ネガティブな考えはポジティブに捉え直すよりも、受け入れる方が効果的かもしれないんだと。(3)

 

AWAREではとにかくネガティブは思考は受け入れるというスタンスが重要なわけです。

 

Watch(観察する)

不安を受け入れたところで、次は不安が自分ごとで無くなるまで観察してみましょう。「自分ごとで無くなるまで観察する」感覚がつかめない人は、自分が考えた不安を言葉にしてみてください。

 

具体的には

 

・自分の感情を実況中継する:「私は〇〇に足して不安に感じており、心がモヤモヤしております。」といった感情を、言葉に出してみる。

・紙に書きだす:これはラベリングやエクスプレッシブ・ライティングを参考にしてください。

・考えたことに思った!をつけてみる:「私は〇〇に対して不安だな」と思った!つけるだけ。

・ネガティブな考えを歌にしてみる:自分の悩みや不安を好きな歌のリズムに乗せて歌ってみる。「ドラえもんの主題歌」とか「USA」とか明るめの歌がおススメです。

 

などがあります。

 

とにかくネガティブな感情の渦にはまらなように、自分から切り離す感覚がポイント。これはフュージョンと言われる心理テクニックで、ネガティブな思考を自分から切り離して、否定的な感情に巻き込まれない方法になっております。(4)

 

不安が自分ごとで無くなるまで観察する感覚がつかめない人は、脱フュージョンから始めてみると良さそうです。

 

また一般的に不安というのは一時的なものであり、時間が経てば消えていくのは何となくお分かりいただけるのではないかと思います。一ヶ月前に悩んでいた事と今悩んでいることは、全然違ってるということは結構多いのではないでしょうか。

 

なので「不安な気分って嫌だな」のように考えるのではなく、「今の不安も、以前の不安のように自然と過ぎ去るんだろうな〜」みたいなスタンスで、観察することも大切な考え方になります。

 

また不安が浮かんだ時に、体にどのような反応が出るのかを見ておくとグットです。胸がドキドキするとか、頭が重たくなるとか人によって違うと思います。僕はちなみに心臓がモヤモヤします。

 

このように不安を受け入れた上で、とにかく観察をして見てください。

 

⒊Act(行動する)

これまでのステップで少し不安な感情は減ったのではないでしょうか。個人的にも「受け入れて、観察する」というプロセスは割と効果を感じております。しかし効果を感じなかった人も中にはいると思いますが、ご安心を。不安な感情というのはそんなにすぐ消えるものでもないのが普通です。

 

なので次はネガティブな考えがまるでなくなったかのように振舞ってみてください。

 

これは不安に反発するように行動するのではなく、あくまでも不安受け入れた上で行動するのがポイント。完全に不安が消えるはずもないので、逆境を乗り越えた覚醒した主人公のをイメージして、何事も無いように行動をしてみてください。

 

 

⒋Repeat(繰り返す)

不安な感情が浮かぶたびに、これまでの受容→観察→行動のプロセスを繰り返していきます。

 

⒌Expect(現実的な期待)

最後は現実的な期待という項目になっています。

 

Act(行動)をしてみた結果、それが必ずプラスになるか、マイナスになるかは誰にもわかりません。もしかしたら思っていたよりもプラスになるかもしれませんし、想定していたよりマイナスの結果が出てしまうこともあるでしょう。ここで大切なのは現実に過度な期待はしないことです。あまりにも現実ばなれした期待をしすぎても、現実と期待のギャップに大きなダメージを受けてしまいますし、かと言って期待しなさすぎても人生に希望を持てなくなってしまいます。

 

つまり行動に対する期待のバランスが大切ということですね。

 

行動に期待としつつも、簡単には上手くいかないという意識を持って、行動してもらえると良さそうです。

 

 

不安よ、Wellcome!

以上がアーロン・ベック博士が考案した、AWAREのテクニックになります。

 

何故このテクニックが効果的なのか、アーロン・ベック博士によると、

認知療法の目的は「不安のコントロール法」を教えることではありません。一人ひとりの患者が「不安と戦う」のではなく「不安を受け入れる」態度を養うように導くことです。

 

たとえば「わたしは不安感に対応できない」という思考を、「わたしは不安を感じても構いません。自分で危険や恐怖を誇張しているだけだと理解しているからです。」という思考に置き換えたれば、不安の強さはやわらぎ、不安は少しずつ消えていくのです。

とのこと。

 

つまり感情をコントロールしようとすると、上手くコントロール出来ないというギャップに苦しむことにもなりますし、「シロクマのリバウンド効果」も発動してしまうわけですな。

 

だからこそ不安は誰にでもあり、自然な感情であること。そして時間が流れると自然と消え去っていくものだと受け止めてあげることで、感情に対して反発して不安を強力にすることもないんだと。

 

不安でお悩みの方はぜひAWAREをお試しください。

 

またストレスを解消する方法は認知行動療法以外にもたくさんあるので、ストレス解消の基本ガイドやコーピングリストも参考にしていただければと思います。

 

まとめ

  • ネガティブは反発しない、受け入れよう!
  • 不安感が強い人にはAWAREがオススメです